薪ストーブにつどう、家族団欒の豊かさ。

Creator

家を建てるなら、薪ストーブを置きたい。
そんな憧れを実現してくれる専門家がいます。
大分市内で歴史ある製材所の3代目であり、
2級建築士の顔も持つ本室嘉己さんをご紹介します。

Volume012021.2
七王建築設計事務所長野 貴将代表取締役社長
×
大分薪ストーブ本室 嘉己2級建築士/本室製材所3代目 
画像のALT

家を建てる時は、絶対に薪ストーブをつけたかった

長野

もともとキャンプやアウトドアが好きな家庭で育ったことと、東京に住んでいた頃に遊びに行っていた秩父で薪ストーブのある風景に出合ったのがきっかけです。
外が-15℃でも室内は暖かく、ストーブの上のヤカンから蒸気がシューッとのぼっている。その風情と心地よい温もりの記憶がずっと残っていたので、家を建てる時は絶対に薪ストーブをつけたいと思っていました。
本室さんとは青年会議所で知り合ったのですが、薪ストーブを取り扱っていると聞いてわが家にもお願いしました。

七王建築設計事務所 長野貴将
本室

家業が製材所だったこともあり、高校、大学と建築系に進みました。
ある時、大分県の林産振興室の方から山で廃棄される広葉樹の使い道を相談され、薪として活用できないかと考えたのがきっかっけに。いろいろ調べて長野県に本社を持つ薪ストーブの会社で修行し、8年ほど前に正規ディーラーになりました。
薪ストーブの炎の美しさや暖かさに惹かれ、今では半分趣味のように仕事を楽しんでいますが、皆さんに喜んでもらえるのでやりがいを感じています。

対談イメージ01

ずっと見ていたい炎の美しさ─「しずかだね」と娘がぽつり

長野

薪ストーブをつけてまだ1年目ですが、美しい炎はずっと見ていても飽きないですね。
感動したのは、音がほとんどしないこと。
薪ストーブをつけて家族で食事している時に、娘がぽつりと「しずかだね」と言ったんです。静かだけど暖かさに包まれて、しみじみと感じるやさしさや幸福感みたいなものが、子どもにも伝わるんだなと嬉しくなりました。

大分薪ストーブ 本室嘉己
本室

炎には『1/fゆらぎ』という癒やしの効果もありますしね。
そういえば、薪ストーブをつけてからテレビを見なくなったという声もよく聞きます。薪ストーブの周りには、自然と人が集まり会話がはずむ。
そこに本来の意味での家族団欒が生まれるんじゃないかと思います。
タイプにもよりますが、ストーブの上でお湯を沸かしたり、料理を楽しむ方もいます。わが家ではローストビーフやクリスマスのローストチキンづくりが定番に。冬は洗濯物もよく乾きます。

長野

小さなお子さんがいる家庭では助かりますね。
火の豊かさだけでなく、「ここは熱いから危ないよ」と注意力も喚起できる。
薪ストーブを通して大切なことを子どもに教えられる点でも本当によかったと思います。

対談イメージ02

薪ストーブがあることで、家を好きな理由が一つ増える

長野

妻が子どもたちを寝かせる間、一番下の赤ちゃんを薪ストーブの前で見ているんですが、音もなく暖かいから赤ちゃんも安心してウトウトする。
こんな風にわが子とじんわり過ごす時間はなんて贅沢なんだろう、と初めて気づきました。
一方で家族みんなが寝ついたあと、一人静かに薪ストーブと向き合う時間もまた格別なんです。

本室

薪ストーブがあると、『家が好きな理由』や『早く家に帰ろうと思う理由』が一つ増えると思うんです。今はコロナの影響もあって、どうしても自宅にいる時間が長くなってしまいがち。
そんな時でもお家時間が楽しみになる。
そういう点でも薪ストーブは役立てると思います。

長野

子どもと着火剤にする松ぼっくりを拾いに行ったり、薪仕事も一緒にしたり。
家族の定番行事も増えました。
子どもが「明日は朝ご飯に焼き芋を食べたい」と言えば、一緒に芋をキッチンペーパーで巻いて、水にくぐらせホイルで巻いて、火を落としたストーブに仕込んでおく。
そうすると翌朝それを取り出すのが楽しみで、「焼き芋できた?」と早くから起きてくるんです。
自分でつくるから、美味しさもひとしおですね。

対談イメージ03q

身体の芯まで温もる喜び。好きなものは手入れも楽しい

長野

冷え性に悩む女性にとっても、身体の芯まで温もる薪ストーブはいいと思います。
「メンテナンスが面倒では?」と心配する声も聞きますが、普段こまめに掃除をすれば大丈夫。
ガラス面の煤汚れも、灰をつけた布で拭くだけで驚くほど落ちるんですね。
きれいになると嬉しいし、そういう時間も含めて楽しい。
恩恵の方が大きいからまったく苦になりません。

本室

赤外線による輻射熱の効果は大きいですね。
何より薪ストーブ自体を好きになってもらうのが一番で、好きになれば多少の面倒も楽しめるものです。
安全にお使いいただくためには、1年に1回のフルメンテナンスも大切です。また、薪は再生可能エネルギーでカーボンニュートラルな存在です。
森を守り、地球にやさしく、SDGs(持続可能な開発目標)にもつながっています。
薪ストーブの設置には建築基準法なども絡んできますが、七王建築設計の皆さんはとにかく真面目で、特に住む人の安全を第一に考えてくださるから、安心してタッグを組むことができます。

長野

本室さんは、専門家ならではの知識とこだわりがあって、薪ストーブのある家を提案する上でとても頼りになるパートナーです。
これからもいろいろと相談させてください。

対談イメージ04